インプラントの歴史

インプラントの歴史

ブローネマルク(右)とインプラント第一号患者(左)

インプラントは、実は古代の時代にもその原型を見ることができます。歯の抜けた箇所に象牙や牛の骨、 貝殻などが埋められた人骨が出土しており、インプラントと技術的な類似性が見られます。

しかし、歯の役割を機能として果たしていたか否かについては疑問が残り、 死後に装飾品として用いられたのではないかという説が一般的です。

インプラントが現在の形で開発されたきっかけは、1950年代にあったといわれています。 動物の骨で実験をしていた際に、骨に埋め込まれたチタン製の生体顕微鏡が、 骨と結合していることが偶然に発見されました。スウェーデンの科学者ブローネマルクはこの現象から着想を得て、 顎の骨にチタン製の金具で歯を装着するインプラント技術を思いついたといわれています。

その後、数十年の研究を経て、ブローネマルクは1965年に世界初のインプラントの手術に成功しました。 患者は当時30代でしたが、亡くなるまで40年以上に渡り、 何の問題もなくインプラントが機能し続けたといわれています。

このことによって高い機能性、耐久力、安全性が実証され、インプラントは徐々に普及していきました。 そして現在に至るまで、実に150万例を超える患者がインプラント治療に成功したといわれています。

ブローネマルクはあえて全ての研究結果を公にし、特許を取ることもしませんでした。 こうした姿勢も功を奏して、インプラントの技術は急速に世界に広がったといわれています。 日本ではまだ普及の途上にありますが、欧米各国ではごく一般的な歯科治療としての地位を確立しています。